中国は今年5月、南中国海北部の大陸棚に設置した実験井で、可燃氷の実物サンプル採取に向けて掘削活動をスタートする計画だ。北京の日刊紙「京華時報」が、中国工程院(工学アカデミー)の金慶煥院士(国土資源部広州海洋地質調査局首席科学者)の発表として伝えた。
可燃氷は天然ガスと水の結晶で、石油や石炭といった従来のエネルギーの代替燃料とされる。これまでの調査によると、南中国海北部の大陸棚、南沙諸島の海溝、東中国海の大陸棚で存在が確認されている。
金院士の説明によると、長年の技術的挑戦を経て、中国の科学技術者は2006年初頭、独自の知的財産権を備えた可燃氷のサンプル採取器を開発した。同器を用いた海底での可燃氷テスト生産は、これまですべて成功している。
金院士によると、中国は2010年~15年にかけて可燃氷のテスト採掘を行い、20年頃には商業開発を実現させる計画という。
「人民網日本語版」2007年1月4日