広東省仏山市高明区の古椰貝丘遺跡で行われている考古学調査でこのほど、数千年前の木器や動物の骨、植物などが発掘された。発見された籾殻約20粒はおよそ4千年前のもので、炭化しておらず、状態は良好だ。初歩的な調査によると、籾殻は栽培稲のもので、野生種ではないという。この調査結果がDNA鑑定で確認されれば、広東省・広西チワン族自治区一帯の嶺南地区における稲作起源説に、大変貴重な実物資料を提供することになる。
古椰貝丘遺跡は珠江デルタのゆるやかな平原地帯に位置する。約4千年前のものと推定され、1986年の発見からこれまでの間に発掘面積は約1千平方メートルに達した。おおまかな調査によると、今回発見された植物は、カンラン、ドングリやクルミなどの堅果、瓜類の種などで、動物の骨は、イノシシ、シカ、ウシ、イヌ、アジアゾウ、カメなどのものだという。これらはいずれも、約4千年前頃の珠江デルタ地帯や嶺南地区の食物供給源、食物構造をはじめ、経済の多様性、古代の生態環境などに関する貴重な資料となる。
「人民網日本語版」2007年1月8日