陝西の考古学関係者は則天武后墓(乾陵)の考古学研究で大きな進展があり、遺跡の全貌がしだいに明らかになってきているとした。「西安晩報」が伝えた。
乾陵遺跡は唐の高宗と女帝・則天武后の2人の君主を合葬した中国で唯一の陵墓で、唐時代を代表する歴史的文化財でもあり、現在のところ盗掘被害にあっていない唯一の唐時代の陵墓である。
陝西省考古研究所の石興邦名誉所長は「現在までに少なくとも埋葬品の70%が推定できた。乾陵地下宮殿は唐時代の最も価値の高い様々な宝物で埋め尽くされているに違いない。高宗と則天武后の在位中は唐王朝の最も栄えた時期だった。高宗の埋葬時には、国家財政の3分の1を占めるといわれる価値の副葬品が埋葬された。20年後の則天武后崩御の際は、全国の3分の1の金銀財宝が埋葬されたといわれる。膨大な副葬品が埋葬されていることは容易に想像できる。その上、高宗が亡くなる間際に、彼が生前愛したすべての書画を一緒に埋葬するように遺言を残した、と歴史書にははっきりと記載されている」と述べた。
写真:則天武后墓(乾陵)遺跡
「人民網日本語版」2007年1月15日