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「乾陵=則天武后陵」の表現は非科学的 専門家指摘

中国唯一の皇帝・皇后夫婦合葬墓で、現在に至るまで盗掘されていない西安市郊外の唐代皇帝の陵墓「乾陵」が最近、再び注目を集めている。「人民日報」は、昨年12月21日の乾陵のミステリー・サークル発見報道に続き、今年1月17日に再び、「乾陵、『宝物の隠された地』が安寧を呼びかける」と題する文章を発表、乾陵に関する世間の噂に対し釈明を行なった。しかし、その後も噂が絶えないため、陝西省文化財局、乾陵博物館、西安市文物保護センターの専門家は、この話題に関する疑惑解明と説明を再度行なった。

まず、近頃騒がれている乾陵地下宮殿には500トンの文化財が埋蔵されているという言い方は非科学的で、文化財考古作業における計量規格にも合致しない。文化財作業担当者が公の場所でこのようなコメントを行ったことはない。玄宮内にある皇帝・皇后ゆかりの書道作品、絹織物など貴重文化財をトン単位で計算すること自体、明らかに学術・専門素養に欠ける方法だ。乾陵玄宮内には、当時の唐王朝の国家財算の3分の1が埋蔵されているという主張は、根拠のない憶測にすぎない。

次に、いわゆる「ミステリー・サークル」は、メディア業界独特の表現方法だが、確かにそれは事実として存在している。ある人が十数年前、衛星写真を見てこれを発見したが、現場での確認が困難であった。その年代や用途は、今後の調査と考証を待つしかない。

3番目に、「則天武后陵」という表現は非科学的である。乾陵を「則天武后陵」とする表現が各メディアで頻繁に見られ、主流メディアでもこのような表現がなされる。この表現は、地理的に言えば間違ってはいないが、歴史的、文化的な要素を考える場合、非科学的と言える。「乾陵―唐の高宗と則天武后の夫婦合葬陵」という表現が、最も全体的で科学的だが、一般的な呼び名としては、乾陵で問題ない。

「人民網日本語版」2007年1月26日

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