イギリスのメディアによると、このほど、ドイツの科学者がモロッコで見つかった現生人類の子供の歯の化石を分析したところ、およそ16万年前と、これまで発見した最古の現代人の化石であることが分った。
ドイツのライプチヒにあるマックスブランク研究所の考古学者タニア・スミス氏はこれについて、「成人までに要する期間の長さは、現生人類の重要な特徴の一つである。これは、現生人類の脳は原人より発育に時間がかかるからである。これに基づいて分析したところ、この化石は8歳の子供で、成人までに長い時間が必要な現代人と同じであることが判明した」と述べた。
それに加えてタニア・スミス氏は、「現生人類の起源は東アフリカにあるというのが従来の認識だが、今回の化石はアフリカ北部で発見したものであることから、特別な意義がある」としている。
また、子供の化石のそばには、哺乳動物の化石や火を使った跡も発見されたという。
「中国国際放送局 日本語部」より 2007年3月20日