寧夏回族自治区中寧県の竜坑漢墓群では、新たな考古学的発見があった。このほど、考古学関係者は太中銀鉄道路床一帯で発掘した3つの磚構造の漢の墓にははっきりとした盗掘を防ぐ砂れき層があることを発見したのである。こういう盗掘を防ぐ構造は寧夏回族自治区で発掘された漢の墓では非常に珍しいものだと専門家たちは見ている。
出土した一部の器物
2号墓の墓室
太中銀鉄道プロジェクトの着工にあわせて、寧夏回族自治区文物考古研究所は全線300キロの重点的文物調査・発掘を担当することになった。今回の考古学的発掘がおこなわれた漢の墓は中寧県から西南へ6.5キロのところにあり、この自治区の著名な竜坑漢墓群遺跡の範囲内にある。
3号墓
3つの墓はいずれも砂と小石で盗掘を防ぐ層が作られていた。墓室から上へ、ちゃんと突き固められた土の層、さらに砂れきと小石の層があり、それぞれの層は40ミリの厚さで、あわせて7層という形になっている。専門家によると、この構造の目的は、盗掘者が墓を開けると、固まれた土に挟まれている固まっていない砂礫の土が自然に落下し、生き埋めのようになる仕組みになっているのである。
3つの墓は盗掘にあったが、出土した数少ない五銖貨幣、陶器などの文物から推定すれば、この墓は後漢の時期のもので、墓の主人は貴族だと見られている。
そのほかに、竜坑漢墓群の墓室では、れんがに刻まれている「碁盤」と陶片で作られた碁石の一つが発見された。これは寧夏で発掘された漢墓の中では初めてのケースである。
「チャイナネット」2007年5月24日