中国の月探査2期プロジェクトでは、軟着陸器と月探査車を打ち上げ、軟着陸器は着陸地域での探査、月探査車は巡回探査をそれぞれ行い、月では地球での3ヶ月に相当する「3日間」の探査作業を行うことになっている。これは、中国月探査プロジェクト首席科学者の欧陽自遠アカデミー会員が27日に北京で行われる科学普及講座「首都科学教室」で市民に向けて話したことである。
欧陽氏によると、現在、「嫦娥一号」の11のシステムとキャリアロケットの9つのシステムがすでに全部完成しており、出荷待ちの状態となっている。すべての部品は中国の自主開発によるものであり、外国から導入されたものは一つもない。
今年の下半期に打ち上げることになっている「嫦娥一号」月探査衛星は、月面の立体映像を撮影し、月面の利用可能な元素や物質の分布の特徴を分析し、月面の土壌の特性と厚さを探測し、地球と月の間の空間を探測することになっている。中国の月探査計画は、月探査、人間の月面上陸、月での滞在の3つのステップからなっており、月探査の段階では、また「巡回、上陸、帰還」の3期のプロジェクトがあり、「嫦娥一号」衛星の打ち上げはそのなかの第1期のプロジェクトの一環であり、第2期プロジェクトでは、軟着陸器と月探査車を打ち上げ、軟着陸器は着陸地域での探査、月探査車は巡回探査を行うことになっている。
「首都科学教室」は公益的な科学知識普及イベントであり、むこう3年間に、日曜日ごとに無料で一般市民に向けて科学知識の普及講座を開設することになっている。ノーベル賞受賞者や科学アカデミーや工程学アカデミーの会員たちをはじめとする内外の一流の学者がここで講座を開き、一般市民と交流することになっている。
「チャイナネット」2007年5月29日