南湖で竹のいかだに乗って菱(ひし)の実を採り、れいしを食べて栄養を補い、木の切れで水利施設を作って洪水を防ぎ・・・こうした生活の場面が、なんと6、7千年前にすでに杭州地域で見られたことが、このほどの考古学発掘の成果で明らかにされた。
浙江省文物考古研究所によると、9ヶ月かかった杭州余杭南湖の考古学発掘作業がこのほど終了し、完全な形で保存されている文物あるいは復元可能の文物300件が出土した。
南湖は歴史的には、洪水に脅かされる地域であったので、その地層には、数多くの文物が埋蔵されているのではないかと見られている。今回出土した文物の中には、鼎、壷、缶、盆などの陶器、手斧、やじり、鎌、ほこなどの石器、かい、きり、こま、げたなどの木器、やじり、きりなどの骨と角で作られた器、土を掘る道具、かま、ほこなどの銅器、シカ、ウシ、ブタ、イヌなどの動物の骨の化石、カキ、ひし、れいしなどの植物の化石などがあり、6、7千年前のものから唐代・宋代までのものがそろっている。
5000年前に作られたと見られる竹のいかだは、当時の人々がよく南湖で行き来していたこと、ひし、れいしの化石などは、この一帯に豊かな食物があったことを示し、こうした発見は古代の人類の生活様式や生存環境の研究にとって重要な資料となるものである。
「チャイナネット」2007年7月25日