多くの女性が、自分の外見が美しくないことが魅力のないことに繋がっていると考えている。それほど気にしない人もいるものの、中にはこれが原因となり心の病になり、「醜悪恐怖症」までになってしまう人もいる。新華通信社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
ドイツのマールブルグ大学の学者がこのほど発表した研究結果では、1%~1.5%の人が外見に非常に自信がなく、それがもとで「醜悪恐怖症」に罹り、日常生活にまで影響が出て、それらの人のうち40%が自殺を考えたことがあるとのことだ。この症状は、思春期の少女の中にとりわけ多く、また女の子にとっては、完璧を追求しすぎる両親が、その誘因となっている可能性がある。
スイスのベルンの心理学者は次のようにいう。
「『醜悪恐怖症』は、歪んだ心理状態で自分を見てしまうことである。つまり、自尊心が病的な状態になっていることから、自分の体のある一部分を卑下してしまうことになる。症状が重くなるにしたがって、患者の多くは、ますます性格がひねくれてきて人づきあいをしなくなる」
「醜悪恐怖症」にかかった人は、自分の問題は、外見に魅力がないからだと意固地に考えているので、美容や整形手術に頼る傾向にある。また心理的なプレッシャーも大きいことから、たびたび手術を繰り返すことで心のバランスを保とうとする。
この心理学者は、「醜悪恐怖症」の初期の患者は、趣味もつことや社会での交流活動に参加するのがよく、また、この種の病的な心理状態を克服するもっとも重要な手立ては、これが一種の心の病なのだということを認識することだと指摘した。
「人民網日本語版」2007年8月7日