ジャイアントパンダは世界でもっとも注目を浴びている動物の一種であり、また世界自然保護の象徴ともなっている。従来の考えではジャイアントパンダは進化の最終形態まで達し、絶滅の危機に瀕しているのは必然であるとされてきた。しかし、中国科学院動物研究所の魏輔文研究員が率いる研究チームの最新の研究結果によれば、ジャイアントパンダはまだ進化の過程にあり、まだ進化の潜在性を持っているとされた。
研究チームによれば、ジャイアントパンダという種はいまだ比較的高い遺伝子の多様性と長期に続く進化の潜在能力を持っており、最後の氷河期が終った後に爆発的な増殖を経験している。また現在のパンダの衰退は数千年前に始まったに過ぎず、これは、ジャイアントパンダの衰退と中国の歴史における人口の増加によってもたらされる圧力とが密接に関係していることを示している。この発見は、ジャイアントパンダは決して進化を終えた「生きた化石」ではなく、いまだに進化の潜在力を持った動物で、従来の考えを改める必要があることを示している。
「人民網日本語版」2007年9月14日