手工芸は中国の民間で悠久の歴史を誇る。その巧みな技と豊富さは国内外に名高い。切り絵、年画(新年用のめでたい図案の絵)、たこ、影絵人形、ろうけつ染めなどはその代表例だ。
・切り絵
切り絵とは、はさみや彫刻刀で色紙をさまざまな飾り模様やデザインに切り出す中国の伝統装飾芸術だ。春節(旧正月)には、中国の広い地域で切り絵を張る伝統がある。さまざまな図案の切り絵を窓や扉の上方などに張り、祝賀ムードに華を添える。
切り絵は単色と多色の2種類がある。単色はシンプルでおとなしく、多色は鮮やかで絢爛(けんらん)なのが特徴だ。各地の生活風俗習慣は異なるため、切り絵の風格にも違いがある。
中国北部の切り絵は陝西、甘粛の両省と山西省の中陽が代表的で、飾り気がなく豪放なのが特徴。南部の切り絵は江蘇省揚州、浙江省楽清、彝族(イ族)地区が代表的で、こちらは細やかで美しい。
切り絵の題材は、鳥、昆虫、魚、京劇のメイクなど日常生活で親しみがあるものが多い。
・体験
推薦ポイント:北京市西城区受水河胡同の「劉ジン(韋に刃)剪紙屋」。さまざまな切り絵が見学できるほか、自分でも切り絵の楽しみを体験できる。
開放時間:毎週土、日午前9時半~午後5時。入場券:1人10元。9番、47番の路線バス利用可能。
「人民網日本語版」2007年9月18日