公安部の「全国公民身分情報システム」が成立して、五年たった今、香港特別行政区・マカオ特別行政区・台湾省を除く13億人全てのデータが揃った。

そのデータを参考に中国人の姓名について統計をとり、地域ごとのランキングを作成したところ、地域による特徴があり、よく使われる漢字にも違いがあることがわかった。

まず、面白いのは、東西南北の文化的相違は他方面のみならず、姓名の面にも現れている、ということだ。たとえば、北京の女性は「静」という漢字を名前につけることが多く、ハルビンの女性の場合「淑」が多い。

広州では、香港や台湾の文化からの影響が大きい。特に商業が発達しているこれらの地域の人々の社会的成就への情熱が影響しているのか、上位５位のランキングを並べてみると、陳志強・黄志強・李志強・陳偉強・陳俊傑となっている。

昆明においても明らかな特徴が見られる。上位10位のうちの7つの姓名は3文字で構成されている。「秀英」とか「桂英」など、女性特有の優れた性質を反映した名が多い。

四川省の成都では、「勇」という字が好まれている。トップ10の内、５つが「勇」である。なんと、トップ3は「張勇」「王勇」「李勇」と“勇”並び、しかも6、7位もそれぞれ「劉勇」「陳勇」。ランキングした他の名前にも、「強」「敏」「偉」「静」などといった人間性を反映する漢字を使っている。

中国では、多くの地方で同じ姓が集中することは珍しくない。例えば湖南省では、ランキング一位から順に、「李」「劉」「陳」「張」「王」という五つの姓が、省の総人口の32.5%を占めている。そして、姓名あわせたトップ10の内、“劉”さんが七つを独占しているのである。いかに多数の人口が少数の姓に集中しているかがうかがいしれるだろう。

また、この統計ではさらに「複姓（漢字2字以上からなる姓）」についても調査している。その結果、「欧陽」さんが最多であることがわかった。例えば湖南省ではランキングトップ10の内の「複姓」は全て「欧陽」さんである。名については、「建軍」が347人で最多、「小平」が339人で第二位であった。

「チャイナネット」