「胡同(フートン)」と呼ばれる北京の露地は、血管のように一般市民たちの生活とつながっている。「有名な胡同だけでも360あり、無名にひとしい胡同はさらに数え切れないほど多い」と、広く知られているように、北京はかつて、露地が縦横に交差する町だった。どこか古くてさびれた雰囲気がありながら、悠久な歴史と色彩豊かな文化に彩られるこれらの胡同では、北京の一般市民たちが自分の生活劇を演じており、そこからは千年来の歴史の変遷、特に近代以来の歴史の変遷の跡を読み取ることができる。