中国科学院は10日、2050年までの中国の科学技術発展の「路線図」を発表した。この「路線図」は、60人のアカデミーを含む300人のハイレベルの専門家が2年をかけて完成したもので、今までの中国の科学技術分野が模倣や追従という主に受動的な構えを徹底的に変え、先見的でかつ戦略的な視点から中国の自主革新や科学技術の進歩を導いている。
この「路線図」では科学技術の革新を中心に、経済や社会の基礎となる戦略的な体系の構築を8つ提起している。①持続可能な発展のエネルギー源と資源体系。②先進材料と環境にやさしいインテリジェント・クリーン製造体系。③どこでもカバーできる情報ネットワーク体系。④付加価値の高い生態農業とバイオ産業体系。⑤十数億人の需要を満たすことができる普遍的な健康保障体系。⑥人と自然がうまく調和した生態と環境の保護・発展体系。⑦宇宙や海洋を利用する能力を向上させる体系。⑧国家と公共の安全体系。
この8つの体系をめぐり、「ポストIPネットワークの新原理と新技術を研究する試験ネットの建設」や「中国の地下4000メートルの資源の探測」「空間態勢予知ネットワーク」「社会計算と平行管理系統」「ダークマターとダークエネルギーの探索」など、22の戦略的な科学技術の課題も提起している。
また確定された18の分野は、エネルギー、水資源、鉱物資源、海洋、天然ガス、人口と健康、農業、生態と環境、バイオ資源、地域発展、空間、情報、先進的な製造、先進材料、ナノテクノロジー、大規模な科学装置、多分野に及ぶ先端技術、国家と公共の安全。
「チャイナネット」 2009年6月11日
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