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研究者が石を砕き化石を取り出している様子。
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周口店遺跡第1地点応急的整備発掘が段階的進展を迎え、灰じん、焼けた骨、木炭のかすなど一連の文化遺物、遺跡が出土した。中国科学院古脊椎動物・古人類研究所によると、これは北京原人が火を使った新たな証拠であるという。このほか、今回の発掘では脊椎動物の化石が1千点近く出土した。
1930年代に早くも、中国の科学者は北京原人が既に火を使用していたとの結論を出していた。しかしその後、海外の学者が北京原人が火を使用する能力を有していたか疑問を投げかけ、周口店遺跡で発見された灰じんは遺跡によるものではなく、自然発火の可能性があるとした。
今回出土した灰じん、焼けた骨、木炭のかすなどの文化遺物、遺跡は、北京原人が火を使った新たな証拠となる。中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の高星・副所長によると、これらの遺物、遺跡はいずれも遺跡内部の地層面から出土しており、科学研究に対し新たな証拠を提供している。
今回発掘・発見された重要な科学的価値を有する一連の脊椎動物の化石と文化遺物は、主に遺跡の第3層および第4層上部から出土した。脊椎動物の化石は1千点近くに達し、その多くが小型齧歯類、食虫類、鳥類の化石であった。中大型動物の化石についてはほとんどが歯や手足の骨の残がいだった。
初歩的な鑑定の結果、出土した動物の化石は、アカゲザル(上あご骨1点)、熊(完全な犬歯1点、臼歯1点)、鹿(上あご骨2点、歯のかけら数点)、ハイエナ(糞化石多数)、齧歯類(上下あご、歯のかけら、手足の骨など多数)、食虫類(上下あご、歯のかけら数点)、鳥類(上下あご、歯のかけら、手足の骨など多数)。
石器については、現在までに既に発見されている人工的性質が明確な物は、石核5点、石片37点、石錐5点、削器5点、石斧2点、石器のかけら6点、および石器の可能性がある物118点が存在する。(編集HT)
「人民網日本語版」2009年8月11日
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