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japanese.china.org.cn |08. 11. 2022

温州朔門古港遺跡、海上シルクロードの「重要発見」と評価

タグ: 温州朔門古港遺跡 海上シルクロード
中国網日本語版  |  2022-11-08

 5-6日に浙江省温州市で開かれた「温州朔門古港遺跡発掘調査成果」専門家論証会において、国際古迹遺址理事会副主席で山東大学客員教授の姜波氏は、「同遺跡は海上シルクロード遺跡の発掘調査の重要な発見であり、当時の埠頭集散貿易の様子を見ることができる」と述べた。


 

朔門古港遺跡で発掘された瓮城遺跡(10月10日にドローンで撮影)。新華社記者・翁忻暘撮影

 

 温州市文化財部門は昨年末、温州古城北門(朔門)の外で古代港遺跡を発見した。国家文物局の承認を受け、浙江省文物考古研究所と温州市文物考古研究所が発掘調査を行った。1年弱の調査により、この宋・元・明・清の時代を跨ぐ、千年の歴史を持つ古代港遺跡が見つかった。温州市鹿城区に位置し、瓯江南岸に近い。唐・宋の時代に建設された世界的に有名な古代航路標識である江心嶼双塔と向き合っている。

 

 古代港遺跡からは、宋と元及び明と清に建設された朔門瓮城遺跡と、4王朝に建設され沿岸線の変化を実証する堤防、橋、水門などの建築物の遺跡が見つかった。さらに宋の8つの埠頭、北宋の沈没船1隻、南宋の沈没船1隻、宋と元の港湾建築物遺跡、磁器の破片の山が見つかった。破片の山の量は10トン以上で、9割以上が宋と元の竜泉窯磁器。

 

 北京大学教授の秦大樹氏は、「これは喜ばしい発見だ。浙江竜泉磁器は古代中国の重要な輸出品だった。今回の発見によって、これが当時主に温州港から輸出されていたことが証明された」と述べた。中国文化遺産研究院元院長の柴暁明研究館員は、「古代港は埠頭、航路、航路標識などを含む整った構造で、古代海上シルクロードの研究に重要な資料を提供した」と述べた。国家文物局考古研究センター副主任の孫鍵氏は、同遺跡は中国の「大航海時代」を見守ったとの見方を示した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年11月8日