北京宇宙飛行制御センターの周建亮副総工程師はこのほど、嫦娥一号の最新状況について、以下のように説明した。
衛星へのコントロールはどの場面においてもリスクを伴う。たとえ1%の可能性でも、我々は100%の準備をしなければならない。衛星には84種類の故障が起きる可能性があり、我々は148種類の対策を準備している。7日午前に実施された第3回目の逆推進には、19もの故障対策を準備していた。
「第3回目の逆推進の際、一番心配していたのは、エンジンが決めた時刻に消えないことだ。もし予定していた時刻の1分半後になってもエンジンが消えない場合、衛星の速度は急減するため、衛星は半周したあと月面に衝突する可能性があった。処置できる時間は短く、非常に緊迫したものだった。
現在のところ、8回の軌道修正を成功させており、1種類の対策も使用していない。万一のための努力は無駄になったが、故障がなかったということはうれしいかぎりだ。
衛星は調整した後、観測調査を開始する。燃料は一年間の観測調査に必要な量を載せている。
「人民網日本語版」2007年11月8日