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桜の満開の頃に日本について語る(二)

雷門

ある日、萌ちゃんが浅草の雷門に案内してくれました。雷門は浅草寺の門前町から発展してきたもので、銀座、新宿、池袋、渋谷と同様ににぎやかなところでした。

浅草寺には長い歴史があるそうです。萌ちゃんの話によりますと、1370年ほど前、魚取りを生業とする兄弟が漁に出る時、思わず観音様の像を掬い上げ、毎日それをおがみ、漁に出るたびに魚がたくさんとれました。それで、地元の漁師たちはこの観音像のためにお寺を建て、それ以後、参詣に来る人たちが後を絶たなかったということです。

「雷門」と二つの大きな漢字が書いてある赤いちょうちんが浅草寺の入り口に吊るされていました。毎日ここに参拝に来る観光客がたくさんいて、一年中にぎわっているということです。寺の門から本殿までは300メートルぐらいの長い参道があり、両側のお店には日本の特色のあるさまざまなお土産やお菓子が売られていました。日本の伝統的風情があるせんすと紙で作られた工芸品が大好きでした。私は日本風の飾り物をたくさん買って、ちゃんと包装をしてもらい、帰国してから同級生たちにお土産としてあげようと思いました。

その夜、くたくたになって萌ちゃんのお宅に帰りました。萌ちゃんのお母さんはわざわざお赤飯を作ってくれました。日本の方々はめでたいことがある時、よくお赤飯を召し上がるそうです。お米の中にアズキを入れて一緒にたくと、アズキの色でお米も赤く染まるのです。赤は火と太陽の色であり、昔から縁起のよいものとされてきたそうです。これはみんな萌ちゃんが教えてくれたのです。

東京の町

中国から一緒に来た同級生と、日本訪問の印象を語ることもよくありました。みんなが口をそろえて言うのは、日本の都市の道路のきれいなことです。同じ1000万人の大都市なのに、北京、上海は、高層建築、立体交通など都市インフラの面では東京と比べてあまり見劣りはしませんが、都市の衛生状況について言えば、大きなギャップがあります。

日本は国土が狭く、都市部は住民が密集して暮らしているので、大きなゴミ処理施設をつくるのに向いていないようです。ゴミの迅速な処理は都市の清潔を確保するために不可欠です。特に夏には、ゴミが住民の家から直接ゴミ処理施設に運ばれ、町中に放置される期間が非常に短いので、悪臭が出したり、からすがゴミ袋をつついてゴミが散乱し、環境汚染になることが避けられます。

東京にいる間、外出の際の交通手段は地下鉄でした。地下鉄に乗る人もほとんど、サラリーマンと学生との、2種類の人たちであるような気がしました。東京の地下鉄のプラットホームに立っていると、地下全体ががらんどうになっているように感じました。地下鉄がお互いにあの線も、この線もつながっていて、四方八方に通じているのです。

私の目の中の東京地下鉄はまるで疲れを知らないように次から次にと運行しており、非常に活気があり、希望と前進の原動力を人々に与えてくれるようです。 

                     (筆者は郭蘇さん)

「チャイナネット」

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