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成都の特色ある軽食は、日本の高校生たちに人気だった |
評価された礼儀正しさ
成都での重要な活動の一つは、まる一日のホームステイだった。ほとんどの中国の家庭は、外国人の生徒をホームステイで受け入れたことはない。そこで親も子もいっしょになって、受け入れ計画を立てた。
成都市棕北中学の中学3年生の康セイさんは、2歳年上の日本の千葉県立幕張高校2年生の佐藤知佳さんを受け入れることになった。佐藤さんは開放的な性格で、中国人と友だちになりたいと思っていた。中国語はできないので、康貅さんとは簡単な英語で、なんとか話し合えた。
しかし、中国語しか話せない康さんの両親と初めて会ったときは、通じる言葉がなかった。そこで佐藤さんは、準備してきた一枚の紙を取り出して、康さんの両親に見せた。その紙には「私は中国語がわかりません。英語もうまくありません。でもあなた方とお友だちになりたいと心から想っています」と日本語で書いてあった。それを中国人のガイドさんに頼んで訳してもらった。
それを見た康さんの母親の裴娟さんは非常に心を動かされた。「なんて礼儀正しい子なのだろう」と思った。「今日、初めて会ったばかりだけど、自分の家の娘のように感じるわ」と裴さんは優しく言った。
「人民中国」より