▽日本は「三つの感謝」と「一つの謝罪」の気持ちを持ち続けることが大切
日本僑報社は9月16日、長期にわたって日中交流の第一線で活躍してきた大森和夫・弘子夫妻編著「もう 日本を恨まない――夫婦の『日本語交流』十九年間の足跡」を刊行した。本書では日本語作文コンクールに送られた、中国の大学生の偽りの無い主張や思いが紹介されている。大森氏は、できるだけ多くの日本人に中国人の若者の考え方をわかってほしかったと本書編著の原点を語る。中国新聞社が伝えた。
大森氏は本書序文の中で、日本は中国への「三つの感謝」と「一つの謝罪」を伝えるように努めることが大切だと述べている。「三つの感謝」とは、日本文化が中国の影響を受けて発展してきたこと、日中国交正常化に当たって中国が戦争賠償の請求を放棄したこと、中国の人たちが残留日本人孤児を養父母として温かく育ててくれたこと――に感謝すること、「一つの謝罪」とは、過去の一時期、日本が中国を侵略したことに対して謝罪することだ。「日本人として、『三つの感謝』と『一つの謝罪』の気持ちを持ち続けることが大切だと思う」と、大森氏は力強く述べている。
日本僑報社の話によると、同書は国際交流研究所が行った12回の「中国の大学生、院生の『日本語作文』コンクール」と「中国の大学院生『日本語作文・スピーチ・討論』コンテスト」の1万6千余りの作品から文章を抜粋して編纂されている。大森夫妻は日中交流に携わって19年になり、多くの成果をあげてきた。
編著者の大森氏はかつて「朝日新聞」の記者だった。1989年、国際交流研究所を設立して所長となり、現在は上海朝日文化商務培訓センターの理事長を兼任している。夫人の弘子さんは日本語教材「日本」の主編者。夫妻は長年にわたり2人で日中間を奔走し、日本語教育の中国普及を推進してきた。
写真:大森和夫・弘子夫妻。
「人民網日本語版」2007年9月20日