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30人31脚のもとで育てられた日本少年

わたしは、テレビでこういう場面を見ました。30人の日本の小学生が横に列を作って、足を紐でつないで、手で隣の人の腰を力強く掴んで、頭を下げたまま、みな必死にゴールに向かって走る。このシーンは、頭の中に印象深く焼き付きました。

これは日本の小学校でいま急速に広まってる30人31脚大会というイベントの様子です。普通の2人3脚とは違って、30人もの学生が横に並んで、みな一生懸命に走るものです。もちろん、難しさも想像をはるかに越えるもので、それでもなお、50メートルの距離をたった10秒程度で走り抜けるとはどれほどすごいことでしょう。それはどれほどの努力が必要なのでしょうか。

走る途中で、スピードが違うため、転んだチームもある。もう負けることを分かっていても、すぐ立ち上がって、また試合を続けるのです。

競争大会だから、勝者もいて、敗者もいます。「自分の力を存分に生かして、勝ててよかった」と小さく震える声で答えた子供もいる一方、悔し涙を流して、無言のまま会場を去った子供もいます。「来年また来る」とカメラに向かってこう答えた子供の言葉を聞いたら、なんだか私も涙がでてきそうでした。

日本にだけあるこの30人31脚大会からは、日本の教育も、日本の精神も、側面から見出せるのではないかと、私は考えます。

日本の小学校教育の基礎は「3C」と呼ばれています。関係(Connection)、品格(Character)と知識(Content)ということです。小さいころからもう、人と人との繋がりを強め、子供の精神的な強さと創造力の育成に主に力に入れるのです。

この30人31脚を見てもよくわかる。これはただ走るのではなく、いろんな要素が絡み合っているのです。まずは30人の学生の繋がりです。番組の中で子供たちの練習の場面がよく映っています。一緒に必死に走って、途中でぱっと転んでも、また互いに支え助けて、立ち上がる、これは知らぬ間に子供たちの間の距離をだんだん近づけることになる。練習後、子供たちは一緒にご飯を食べて、遊んで、仲のいい友達になって、こうして、子供は人と人の絆が大切なものだと幼い時から理解して、人との感情や愛情を大切にするようになります。

また、30人31脚というのは横から見ても、すごく大変なことです。よく転んだり、怪我をしたり、練習時間が長すぎると辛くかったり、10代ぐらいの子供たちにとっては、まさに体力的より、精神的な試練だと思うのです。

そして、練習が進むにつれて、さまざまな問題が出る。どう練習しても、成績が上がらないとか、どうやって困難を勝ち抜けるのか、どのように走れば速くなるのか、すべては子供次第で、これもまさに子供の行動力と創造力の試練です。

このように、日本の子供は30人31脚のもとで成長していると言えるでしょう。

教育も精神や文化の一面を反映しています。これで日本人の団体意識は強いということがよくわかります。彼らは小さい頃から他人を大切に思って、他人の考え方を尊重し、互いに協力し合って、仕事をするのに慣れてきたのだから、強いのも当たり前のことです。

また、日本人の精神も強いです。30人の学生が手を組んで、スタートラインに並ぶ。こういう決して動揺しない信念、その奥に秘められている強い意志、勝利に対する執念は、世界中でも並ぶものはないのであろう。

それに、日本人はただ本の知識を身につけるだけではなく、実際的に行動して、身をもって実践することも強調するのです。この30人31脚の練習場面を見ても分かるように、実際的な活動に参加するのは日本人の実際主義と言えよう。

つまり、一言で言えば、日本の文化と精神は、走っている子供の目のように、強いのです。

(筆者は広東外語外貿大学日本語学科の劉之傑さん)

「チャイナネット」2007年9月24日

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