国家林業局が18日発表した2003年における中国の砂あらし現象災害危害指標によると、今年3月~5月、中国の北部地域で、相次いで七回の砂あらし現象が発生し、2001年の18回、2002年の12回と比べて、目立って減少した。
報告によると、今年の砂あらし現象は主に新疆のタクラマカン砂漠周辺、河西回廊、阿拉善高原で発生し、新疆、甘粛、青海、寧夏、内蒙古に影響を及ぼし、昨年は全土のほぼ大半に砂あらしにさらされたという状況と比べ、その範囲は大きく縮小し、規模も小さくなり、被害も軽くなった。
これまで、黄砂の被害を受けてきた北京は今年、黄砂の被害を免れ、大風が吹いたが、砂あらしの影響はなかった。今年1~5月は昨年同期と比べ、北京の微小浮遊物質が28.1%低下、粒状浮遊物質が48.9%低下、空気の品質が2級或いは2級以上の日が11日増えた。
報告はまた、今年の砂あらし現象の影響をまとめている。今年3月~5月、砂あらし現象の影響を受けた人口は累計で1億人を上回り、影響を受けた耕地面積は1000余万ヘクタール、草地面積が6200万ヘクタールで、昨年と比べ、それぞれ80%、69%、54%減少した。
国家林業局砂漠化対策センターの責任者は「今年、中国の砂あらし現象が減少した原因は年明けに、中国西部地域の降水量が増加し、大気の活動が鈍くなり、砂漠化対策が実施され、砂あらしの発生源地域の植生が増加し、寒波が砂あらしを吹き上げにくくなり、上空における飛行距離が短縮した」との見解を示した。
「チャイナネット」2003年6月19日