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砂漠化防止事業で成果あがる・寧夏回族自治区

騰格里や毛鳥素、鳥蘭布など3大砂漠に囲まれた寧夏回族自治区では面積の65%、人口の90%が今も程度の差こそあれ砂漠化の脅威にさらされている。自治区政府は経済・社会発展と人類にもたらす脅威を軽減しようと、様々な措置を講じて全区民挙げての砂漠化防止を奨励・支援してきた。

騰格里砂漠の縁に位置する中衛県中北村は、70年代中期に砂漠化が進んだため、約1万人の農民を移転。この数年は水利施設建設や荒地の開墾などの総合開発に力を入れ、約6667ヘクタールの土地が田畑化された。移転した農民も帰村し、新しい中北村がスタートした。禿げ山や砂漠の整備にあたって自治区政府は個人や企業の投資を奨励、百社を超える企業が呼びかけに応じた。銀川一公司は1900万元投入して賀蘭山の麓を開墾し、植樹を開始。種類は75種、600万株。今年すでに苗木だけで30万元の収入を上げている。

寧夏回族自治区は入山・牧畜禁止、耕地の森林・草原化、「発菜」(一種の山菜)の採集・販売の停止、甘草・麻黄草(薬草)の乱獲禁止などを軸に大規模な生態整備プロジェクトを実施してきた。現在、環境は好転しつつある。天然の草原が総面積に占める割合は58.25%で301万4000ヘクタール、利用可能な面積は同50.7%の262万5300ヘクタールで全国8位。森林カバー率は8.4%と5ポイント上昇。自治区政府は事業を進めるなかで投資を促すため、開発税や一部所得税を免除するなどの優遇政策を実施している。

毛鳥素砂漠に接し、面積の76%に相当する約6万6700ヘクタールの砂漠を抱える陶楽県も、砂漠化防止事業を加速させている。生態体系の完備と強みのあるエコ観光の産業化をめざし、2000年から三北防護林建設の第4期工事や天然林の保護などに着手すると同時に、投資家の利益重視の優遇政策も講じている。毛鳥素砂漠の周辺には長さ30キロ、幅1キロのグリーンベルトが完成、砂漠化の西進はほぼ食い止められた。

「チャイナネット」2003年6月25日

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