中国気象局によると、中国北部の大部分の地域では黄砂現象のピークがほぼ過ぎた。しかし、新疆ウイグル自治区南部などの一部地域では、黄砂のピークが6月から7月ごろになる見込みだ。
中国では今年に入り、17回の黄砂現象が観測されている。うち「強沙塵暴」と呼ばれる特に強い砂嵐1回を含めて、強い砂嵐が6回発生した。中国気象局予測・災害減少司の章国材司長によると、今年の黄砂現象は昨年の同じ時期に比べて多く、過去5年間の平均的な回数だった。「沙塵暴」と呼ばれる強い砂嵐の回数は、過去5年間の平均に比べて減っている。一方、3月の黄砂現象は逆に増加が目立っており、被害も大きい。これは、春先の気温上昇が早く、凍結していた地表が早い時期に解けたためとみられる。中国北部では今年3月、多くの地域で例年より高い気温となる一方、降水量は例年より少なく、地表の乾燥が進んで砂が巻き上げられやすくなった。さらに強風をもたらす寒気の活動も活発だった。
「人民網日本語版」2004年5月21日