吉林省の西部、草木1本も生育しなかった約21万ヘクタールの不毛の地がオアシスに――。同省は西部で深刻さを増す砂漠化を食い止めるため、草原の生態を回復する「10年大地緑化計画」を2000年に着手した。目標は6年繰り上げて年内にも達成される見通しだ。
草原の生態回復計画の実施に当たっては、人の出入りを禁止したうえで灌木や草木の植生する方法が採用された。省政府は現状に即して、国の指導の下で省政府が推進する◇関係機関が組織して着実に責任を果たす◇専門家が指導して、技術面で保証する◇所有権を明確にして、利益を誘導する◇政策的な指導を行うとともに、資金投入を多元化する◇企業経営や社会の参加を求める――という新たな管理モデルを導入。省政府はさらに約27万ヘクタールの砂漠化した土地についても、林業関連機関が整備から管理まで責任を負う方針を明確にした。
また同省は、「森林に関心を・多くの砂漠をオアシスに」をテーマにキャンペーンを展開したほか、「吉林省砂漠化防止基金」も設立。募金額はすでに1600万元にのぼる。
全省あげての努力が実り、計画への現在の資金拠出額は2000年の409万元から急増して1億9900万元に達した。草原の面積は計画実施前の20%から60%を回復。2010年までに約27万ヘクタールを整備するとした計画は年内にも、残る6万ヘクタール余りを含めて完全達成される公算が大きい。
「チャイナネット」2004/07/02