中国北部の黄砂現象は、全体的に見ると年々次第に弱まっていることがわかった。国家気象局気象センター研究員の李澤椿・中国工程院院士(工学アカデミー会員)が10日、寧夏回族自治区で開かれている、中国西部の科学技術の進歩と経済社会の発展に関する第7回専門家フォーラムで明らかにした。
李院士の説明によると、全国618カ所の気象観測所における黄砂現象に対する毎日の観測記録と関連資料を基にした国家気象センターの分析によれば、1954年~2002年の間、黄砂現象は青海省、内蒙古自治区、新疆ウイグル自治区の一部地域で増加しているが、中国北部の大部分で減少しているという。華北地方北部と西北地方東部の一部の地域ではこの3年間で黄砂現象が増加したが、例年の平均よりは少ない。
李院士によると、過去49年間に中国北部で起こった典型的な強い黄砂現象は計223例で、うちほとんどが春に発生している。発生回数が最も多かったのは1950年代で、発生回数が最少かつ平均持続時間も最短だったのは1990年代。
「人民網日本語版」2004年8月11日