水利部による最新の水資源調査の結果、中国北部の水資源が近年、目に見えて減少していることが明らかとなった。中でも黄河・淮河・海河・遼河区の減少が最も顕著で、地表水資源量は17%減少、水資源総量は12%減少。特に海河区は地表水資源が41%減少し、水資源総量は25%減少していた。新華社のウェブサイト「新華網」が報じた。
調査では同時に、南部で河川流水量と水資源総量が近年、5%近くの増加を見せている一方で、相対的に水資源の豊富な南部で、地域的さらには流域的な水不足現象も生じていることが明らかとなった。2004年の人口に基づいて計算すると、中国の水資源は1人当たり2185立方メートルしかなく、世界平均の3分の1以下。海河・黄河・淮河流域などでは、さらに低くなる。
水利部の胡四一副部長によると、2000年以降、水使用総量の上昇傾向はいくらか抑えられたももの、生活・産業・行政区の水争い、業種間の水争いといった、需要と供給の矛盾はさらに目立ってきている。第10次五カ年計画(2001~05年)中に干害を受けた農地は年平均2566万ヘクタール以上、干害による穀物減産は同350億キロに達した。農村では3億2千万人分の飲み水が安全ではない。また、400余りの都市が給水不足で、うち110都市は深刻な水不足にある。
「人民網日本語版」2007年2月19日