安徽省の市民曽玉江さんは8月19日、胥ハ渡口の岸辺で、川の水面を白い動物が動いているのを発見した。動物は何度か水面に姿を現し、曽さんは持っていた携帯電話で動画を撮影した。動画は中国科学院水生生物研究所の専門家の鑑定を経て、この動物が「ヨウスコウカワイルカ」だと判明した。専門家は、この動画によりヨウスコウカワイルカの絶滅説はくつがえされ、まだ生存していることが確認されたと語った。
ヨウスコウカワイルカは世界で最も絶滅の危機にある12種の野生動物の一つで、中国の長江だけに生息する。2006年末、中国、米国、日本、ドイツ、英国、スイスの6カ国25人の専門家によって結成された調査隊が長江の宜昌から上海まで世界最先端技術の観測機器と分析方法を使って38日間、3400キロにおよぶ大規模な野外調査を実施したが、ヨウスコウカワイルカは1頭も発見されず、絶滅したのではないかとされていた。写真はヨウスコウカワイルカの資料写真
※「胥ハ渡口」の「ハ」はつちへんに「覇」
「人民網日本語版」2007年8月31日