新疆塔里木河流域管理局から得た情報として伝えたところによると、中国最長の内陸河川、塔里木(タリム)河は8年間の試みが実を結び、30年ぶりに流域全体で川の流れが復活し、破壊の危機に直面していた下流の生態系も息を吹き返した。「新華網」が伝えた。
同管理局の兪濤主任によると、2000年から現在に至るまで、8回にわたり塔里木河の下流に合計22億7500万立方メートルの緊急送水が行われた。02年9月以降、塔里木河の下流では一時中断していた水流が復活し、絶えることなく流れている。一時干上がっていた尾閭台特瑪湖の湖面面積も200平方メートルを維持している。
連続的な送水で塔里木河下流で絶滅の危機に瀕していたコヨウ(ポプラの一種)の林も救われた。兪主任によると、塔里木河下流の水域面積は149平方キロ増え、砂地面積は337平方キロ減少した。天然植物帯の回復面積は180平方キロに達した。川から300~400メートルの範囲内では動植物にさまざまな変化が見られ、水鳥、アカシカ、野ウサギ、イノシシなどがコヨウの林に戻ってきた。
塔里木河は新疆維吾爾(ウイグル)自治区南部の塔里木盆地にあり、天山山脈と崑崙山脈を源とする阿克蘇(アクス)河、和田(ホータン)河、葉爾羌(ヤルカンド)河という三本の川が合流した流れで、塔克拉瑪干(タクラマカン)砂漠の北縁を経て、西から東に向かって尾閭大特瑪湖に注いでいる。全長1321キロ。
資料写真:塔里木河
「人民網日本語版」2007年9月7日