上海で16日、土地資源・土壌地理学者の孫鴻烈氏、魚類学・淡水生態学者の劉建康氏など中国科学院(科学アカデミー)・中国工程院の院士14人が連名で提議書を発表し、長江の生物の保護と長江流域の生態の重視を関係各方面に呼びかけた。
提議書は、長江流域の各省、漁業・環境保護・水利・農業・林業・水運の各部門で構成される、流域の発展と保護に関する調整メカニズムを構築し、政府の「中国水産生物資源養護行動綱要」を関係各方面が積極的に実施することを提唱。▽長江の全流域で的確な保護措置を講じ、魚類の産卵場を重点的に保護する▽外来種の侵入防止を強化する▽長江上流とその支流に保護区・保留地を設置する▽稚魚を損なう漁具・漁法を下流で取締り、長江と湖の関係性を修復する▽長江の禁漁を強化し、商業漁の通年禁止を長期間継続する――ことを訴えている。
長江流域は生物の多様性を中国で最も典型的に備えた地域の1つ。長江水系には固有種147種を含む400種余りの魚類が生息している。
「人民網日本語版」2007年9月17日