中国水利部水資源司の高而坤司長は山東省の東営市で開催された「中国・スペイン水フォーラム」の席で、「中国は世界の6%の更新可能な水資源と9%の耕地で、世界22%の人口を養っている。この中で、水利施設の整備は重要な役割を果たしている。しかし、わが国の水資源の状況は絶対に楽観視できない」と語った。
中国の水資源の一人当たりの量は少なく、時間と空間の分布にムラがあるという矛盾は短期間で解決されるものではない。また、水資源の需給の矛盾は依然として顕著なものである。正常な状況のもとで、全国の水資源の不足量は300-400億立方メートルに達し、年間1-3億ムー(15ムーは1ヘクタール)の耕地が干害にさらされ、669都市のうち400余都市が水不足に悩み、人口が100万人以上の32の大都市のうち、30の都市は長期間水資源の不足に悩まされている。全国の用水量の持続的な増加にともない、水資源の不足はさらに深刻になっている。
水の生態系と環境は脅威にさらされており、主に水土の流失、干害、地下水の過度な採取がそれである。現在、中国の水土の流失面積は356万平方キロに達し、国土面積の37%を占めるに至っている。年間流失される土壌は50億トンに達する。深刻な水土流失は土地の劣化、牧草地帯の砂漠化、生態系の劣化、河川、湖に泥と砂の堆積をもたらし、下流で洪水に見舞われる可能性が大きくなっている。
「チャイナネット」2007年10月30日