ナノメートルという極小の「チューブ」の設計がこのほど、中国科学院上海応用物理研究所で誕生した。この「ナノチューブ」は、水分子を一列の単層に配列して、絶えず猛スピードでナノ炭素管の「チューブ」を通じて押し出すことができる。この方法で、汚水処理や、海水浄化をより簡単で早急に改善していける可能性があるといわれる。世界的学術誌である「ネイチャーナノテクノロジー」の最新号にも関連論文が掲載された。「文匯報」が伝えた。

  論文のメイン著者で上海応用物理研究所の博士課程に所属する弓暁晶さんは、指導教授の指導のもと、タンパク質に含まれる微量の電極のようなものを、ナノ炭素管の模型につけ、電界の牽引力により水分子を配列させ、単層の極小水分子でしか通れないナノ炭素管を通過させた。科学者が意外だったのは、ナノメートルほどのサイズでも、水分子がチューブを通過する速度が、予想以上の高速であったことだ。

  ｢人民網日本語版｣2007年10月31日