南潯は浙江省湖州市、杭嘉湖に広がる平原の中央部に位置し、同省では歴史と文化のある鎮として有名。数多くある名所旧跡、歴史のある石橋、川を挟んで続く小さな通り、川に面して並ぶ民居、中国と外国の風格が融合された大邸宅、庭に立つ年輪を重ねたマツや緑濃いカシワの木。これらすべてが昔日の面影をとどめており、江南の水郷地帯の詩的、絵画的な世界が広がっている・・・ 全文へ ■張石銘の旧居 敷地面積は約4000平方メートル。５つの庭園があり、中国・西洋式の部屋の数は合わせて150室。独特の風格を呈し、広大で、建築技法も精巧。とくに優美で生動感あふれる木彫やレンガ彫り、石刻、フランスから輸入されたガラス彫刻などは芸術的、観賞的にもその価値は高く、民俗・建築・文物価値にも優れている。江南地方で屈指の大邸宅・・・ 全文へ 南潯には古来、祭日や歳月に合わせて行ってきた慣習、行事がある。こうした古い風俗の内容は時代によって異なる。撑腰餻は古い風俗の一つ。 旧暦の二月二日、農閑期が過ぎて春の耕作が近づくころになると、農村では米の粉で作った餅、「撑腰」と呼ぶ餻（餅）を食べる。「撑腰」とは、腰を強くして壮健にするという意味。農作業で腰を痛めないように、との願いが込められている・・・ 全文へ

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