考古学者たちのなが年にわたる発掘を通して、甘粛省敦煌の莫高窟北区の洞窟で、大量の文物が発見された。莫高窟北区の200以上の石窟が新たな観光名所になるとが予想されている。
莫高窟には、2000年の歴史があり、敦煌の市街区から25キロ離れたところにある鳴砂山のふもと近くにある。現在、観光名所として開放されている南区には487の洞窟があり、「蔵経洞」が発見されたので、南区は非常に重視されてきた。それに対して、北区には200余りの石窟があるが、多くの石窟には壁画、彩色の塑像が存在せず、ほとんどの石窟には番号もついておらず、記録に載っていなかったので、数年来、それほど研究者たちに重視されてこなかった。1988年以降、敦煌研究院の考古研究所は、莫高窟北区の広い範囲で考古学的発掘を行った。
伝えられるところによると、7年間にわたる6回の大がかりの考古学的発掘を通して、現在、莫高窟北区では、重要な遺跡と珍しい文物が発見され、その多くは中国と外国の文化交流の証拠となっている。莫高窟の石窟数は1000窟を数えるといわれているが、北区には248窟があり、南区の487窟と合わせると735窟となり、これで歴史資料の記載に非常に近いものとなった。北区で発見された石窟はすべて僧侶たちに利用されるもので、僧侶たちの生活、修行、死後における埋葬の場所であり、絵画職、彫塑職人もその中で生活したことはないと見られている。これらの石窟は6種類に分けられ、その発見は、長い間学界を困らせていた歴史上の謎を解き明かすうえでも役立つと見られている。北区の石窟は莫高窟の重要な構成部分である。
現在、敦煌研究院が北区のオープンに先立つ前段階作業に取り組んでいる。専門家によると、北区のオープンの際には、観光客の安全かつ合理的な移動、疎通などを通して、壁画、彩色の塑像の保護に十分配慮することに努ることも考えられている。
「チャイナネット」2006年9月15日