ニュース
 


工商業連合会:民営経済の急速な発展を促すことについて献策

 

中国の民営経済は急速に発展をとげるかどうか。民営企業そのものにはどのような問題があるか。民営経済発展の外部的環境はどうか。今回の「二つの会議」では、政治協商会議の工商業連合会グループが繰り返して調査、研究、念入りの企画を経た提案をたずさえてきた。全国工商業連合会はずっと全国各地の民営企業家の参政議政(政治に参与し、国の重要問題について討議する)することを重視し、民営経済の急速かつ健全な発展を指導、促進することを自分の中核的な活動としてきた。第9期全国政治協商会議第5回会議の際に、記者は保育均全国工商業連合会副主席、全国政治協商会議副秘書長の事情説明と全国工商業連合会の分科会の討論会を聴取し、工商業連合会のこの方面の仕事について深い感銘を覚えた。

全国工商業連合会は参政議政委員会を特別に設けており、それは各省、市、自治区の工商業連合会の指導者からなる討議機構である。それは責任をもって各地の3000余りの末端工商業連合会組織の意見と提案および民営経済発展の中でぶつかったことと問題を収集し、それらを全国工商業連合会の団体としての提案および大会発言として整理した。

この全国政治協商会議の準備のため、全国工商業連合会は早くから着手し、昨年10月から各省、市、自治区の工商業連合会の意見と提案の収集に取り組んだ。昨年10月と今年1月に、参政議政委員会は貴陽と海南でそれぞれ参政議政会議を2回開き、西部地区と全国のすべて地区の工商業連合会の意見と提案を聴取した。

貴陽と海南の会議で提起された情況から見て、各地の民営経済発展の情勢がすばらしい。全国工商業連合会の責任者はこう指摘している。このような情勢は党と政府の重視と切り離せない。昨年12月11日、国家発展計画委員会は「民間投資を促進、指導することについていくつかの意見」を公布した。今年1月、国務院弁公庁は国家発展計画委員会の「『第10次5カ年計画』期にサービス業の発展を速めるいくつかの政策措置についての意見」を配布した。この二つの文書はいずれも次のように指摘している。外資の進出を奨励、認可する分野は、いずれも民間投資の進出を奨励し、認める。優遇政策を実行している投資分野では、その優遇政策は民間投資に対し同じように適用する。民間投資がインフラ建設分野と対外貿易、教育、文化、仲介サービスなどの業種に進出することを奨励する。これらの政策的意見ははっきりした目的性があり、広範な民営企業の従業員の切実な願いを反映するものであり、民営経済の急速な発展を促し、それを引き続き推進することになる。

昨年から、全国各地、特に沿海地区の民営経済の発展の勢いにはすばらしいものがあり、上海市と浙江省を例とすると、上海市の民営企業の数はすでに18万を突破した。平均登録資本は100万元余りで、全国の平均登録資本60万元の1倍以上である。同市の民営資本はすでに大量にハイテク分野とインフラ建設分野に進出している。昨年の上海市の新規増加固定資産投資の中で、民営資本は60%を占めた。浙江省の民営企業の数はすでに20万近くなっている。現在同省の税収と財政収入の最大の取得源は民営経済である。昨年の同省の固定資産投資総額は3000余億元で、そのうち民営資本は1600余億元で、63%を占めた。

 しかし、全国の民営経済の発展はアンバランスであり、現在の局面は依然として東部地域がリードし、中・西部地区は立ち遅れ、湖南、湖北、河南、河北などの省を含む一部の中部地区の発展は西部地区より立ち遅れてさえいる。全国工商業連合会の責任者は、これらの地区が立ち遅れた原因は主に意識が立ち遅れていることにあると指摘している。これらの地域では、民営経済に対し同一視し、平等に競争するという原則が真剣に貫徹されていないため、政府の日常の仕事の中でも、現存する多くの政策法規の中でも、いずれも多くの有形、無形のバリアがある。同時に、民営経済そのものにも、例えば一部企業の信用の度合いが低すぎるという弱点が存在する。

そのほかに、民営の経済発展の中にはいくつかの目に見える困難と問題が存在しており、例えば国債による投資は民間投資の先導的な効果に対しあまりはっきりしておらず、民営経済と民間投資の発展はアンバランスで、民間資本の効率はまだ十分に発揮されていない。これらの問題に対して、全国政治協商会議副主席、全国工商業連合会主席、中国民生銀行の経叔平理事長は全国工商業連合会を代表して行った「民間投資の促進と指導を具体的に実現する」をテーマとする大会での発言の中で次の四つの提案を打ち出した。@政策はワンセットにし、情報は公にし、審査・認可はさらに改善しなければならない。A金融改革の足取りを加速し、融資ルートを広げる。B公聴会(公に意見を求める)を通じて公平で合理的な税収政策を確定し、平等に競争する社会的環境をつくり出す。C財産法律制度を健全にし、民間投資家の合法的権益を保護する。この四つの提案を実施するため、全国工商業連合会はこの全国政治協商会議に四項目の団体提案を提出し、それぞれ財産法律制度を健全にし、私有財産の保護を強化し、1988年に公布した「中華人民共和国私営企業暫定条例」を廃止し、中国の社会化信用システムの確立について全国人民代表大会と国務院に献策をした。

「チャイナネット」2002年3月12日