大きな副作用
円安が日本経済にもたらす利益が減少している。みずほ総合研究所は、円相場が1ドル=122−130円に下落した場合も、国内総生産(GDP)を0.21%しか引き上げないと推測した。
帝国データバンクの内藤修氏は、「円安による日本企業の倒産事例は、今後数ヶ月でさらに増加する可能性がある。これは最近の急激な円安による連鎖反応を反映している。このほど円安が急激に進行しており、さらなる円安は中小企業の生死に関わる可能性がある」と指摘した。帝国データバンクによると、前年度の円安に関連する日本企業の倒産事例は、約倍増の401件に達した。内藤氏は、「企業の倒産事例が8月から年末までやや増加し、全体数を増やす可能性がある」と危惧した。
有名なヘッジファンドマネージャー、仏銀行大手ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジストであるアルバート・エドワーズ氏は6月2日、「ドル円相場は13年ぶりの低水準となっており、世界経済のさらなる混乱を招く恐れがある。その他の国も自国の為替操作に取り組み、競争力を高めることになるからだ。現在の円相場は、1997年のアジア通貨危機前のようだ。円安は新しい世界的な為替競争を引き起こしている」と指摘した。
2015年6月9日
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