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japanese.china.org.cn | 05. 01. 2016

外国人の北京での家探し体験記(上編)

タグ: 外国人 北京 家探し

 

「Chunck」と名乗る礼儀正しい若いエージェントも「微信」の達人である。「微信」のプロフィール写真には、「Chicago」の文字の入ったTシャツを着て、トラのぬいぐるみを片手で抱いた「Chunck」の姿が写っている。薄暗いベッドルームやシャワーカーテンの写真を毎日のように送ってきて、早く行動するようにと催促してくる。

仲介エージェントとのコンタクトは通常、地下鉄とスクーターから始まる。家探しをする人は約束の地点に赴き――「雍和宮駅」のC出口だとかショッピングモール「ラッフルズシティ」の前だとかだ――名前を呼ばれるのを待つ。エージェントが来たら、バッグをしっかりとつかんでバイクに飛び乗り、第二環状線の車両の間を縫って進んだり、ギョーザ屋の前を走り抜けたりする。

勤務時間の融通が利かない夫を持つ私は、スクーターに乗って家を探しまわる役を演じなければならなかった。

家の下見はしばしば、団体旅行の様相を呈する。玄関のドアを開けると、仲介業者やブローカー、家主らが並んでいる。部屋の中には黄色いソファーや天井にまで届く大きな鏡などが見える。ある時には、魚の群れのように7人の後について行くことになった。「Chunck」は家探しをしているほかの人を連れてくることもある。

家の下見をするたびに、北京の文化や生活リズムが垣間見える。そこにはルールはない。ある日は、同じ物件で4つの値段が呈示されるのを耳にした。ある夜は、一家で夕飯を食べている光景に遭遇した。台所から出てきた私の後ろには、よちよち歩きの子どもとニンニクの香りが付いて来た。

 

2016年1月5日

 

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