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それでは、果たしてどんな理由で両国の経済関係の発展が制約されているのか。中日両国の相互不信が重要な理由であると筆者は見ている。最近、授業の後で、「先生、将来、中国が日本を占領することはありうるのでしょうか」と日本の学生がたずねたということがある。どうして大学三年生の学生はこんな考え方を持っているのか。この学生の考え方は、日本社会の中日関係に対する見方を反映しているのではないかと思う。

明治維新以後、清朝の衰退に直面し、中国に対する日本の態度が「畏敬」から「蔑視」に変わった。現在、その「蔑視」がある度合は減少しているかもしれないが、ある「恐れ」がまた日増しにはびこってきているようである。往時の「蔑視」にしても、現在の「恐れ」にしても、いずれも歴史の影から脱却しえない表れであろう。当然、中国には、歴史問題で、日本を客観的に見ることができない人もいる。しかし、21世紀の今日、中国でも日本でも、アジアのトータルな利益を考えた上で、両国関係を改めて認識し、調整しなければならない。

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2007