福田首相は、日中国交正常化35周年という記念すべき年に訪中できてうれしく思うと述べ、訪中の間に、中国の胡錦涛国家主席、国務院の温家宝総理などの中国側の指導者と会見し、両国の戦略的互恵関係構築の内容及び両国の協力を通じていかにして両国ないし地域のために寄与するかという問題をめぐって具体的な協商を行うことを明らかにした。
福田首相は、現在、日中両国間の年間の人的往来は延べ500万人に達し、交流の拡大や相互理解の促進は両国の友好関係の強化につながるものであり、良好な日中関係は両国だけでなく、アジア・太平洋地域の平和と繁栄にとっても重要であるとし、日中両国の人々は本地域に対し重大な責任を背負っており、この責任を履行するために共同で努力すべきであると語った。
現在の日中関係及びいかにして両国の戦略互恵関係を構築するかという問題について、福田首相は次のように述べた。安倍元首相の昨年10月の訪中と温家宝総理の今年4月の訪日を通じて、日中関係はいま順調に発展している。両国の戦略的互恵関係の内容の充実のために、両国の指導者が相互訪問を引き続き展開し、信頼関係を確立することは非常に重要である。中国の指導者と日中関係の将来や東中国海の資源の開発、及び朝鮮問題、気候変動などの共に直面している課題について議論することになっている。日中の協力は両国だけに着眼してはいけないものであり、地域ひいては世界の安定と発展のために寄与しなければならない。