日本の民間団体「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」は11日に北京で声明を発表し、「新しい歴史教科書をつくる会」に代表される、侵略の歴史を美化する日本の右翼勢力の行為を強く非難するとともに、日本の為政者に対し、靖国神社参拝をやめるなど実際の行動で過去の侵略の歴史を反省するよう呼びかけた。
北京で同日午後、同会の熊谷伸一郎事務局長、映画監督の海南友子氏、金子美晴氏の3人が、「過去を直視してはじめて、未来に向かうことができる」と題した声明を読み上げた。3人はいずれも日本で日中友好事業に携わる若手世代で、平均年齢は30歳に満たない。
3人は声明の中で、現在の日中両国の緊張関係を解決する根本的な道は、侵略という歴史問題に正しく対処することだとした上で、「過去のあやまちを反省するには、言葉だけに留まっているのは不十分」と指摘。また、小泉首相が先月のアジア・アフリカ会議で「深い反省と心からの謝罪」を表明した同日、麻生太郎総務相ら国会議員80人以上が靖国神社を参拝したことについて、小泉首相をトップとする日本の為政者が「反省と謝罪の気持ち」を決して実行に移していないことを示しているとした。
写真:協会が使用するPR用刊行物やドキュメンタリー映画のポスター、声明を示す金子美晴さん(左)と海南友子さん(中央)、熊谷伸一郎さん(右)
「人民網日本語版」2005年5月12日