仏の原子力メーカー、アレヴァグループのスポークスマンは1日、再処理した核廃棄物を日本に返還すると発表した。環境保護関係者によると、今回は過去最大の放射性物質プルトニウムの輸送となり、途中テロリストの襲撃によって核が拡散するリスクを伴うという。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
アレヴァグループのスポークスマンはフランス北部のラアーグ工場で、「日本に運ぶ混合酸化物燃料の積み込みを完了した」と述べた。
混合酸化物にはプルトニウムと再処理されたウランが含まれ、アレヴァグループが日本から核廃棄物を購入して再処理を施して生成し、ラアーグ工場に保管していた。日本の南部と中部にある電力メーカーでこの燃料を使った初のプルサーマル発電が試みられる。
アレヴァグループは輸送規模と出発の具体的な日程をふせており、アフリカ南部の喜望峰か南米最南端のホーン岬、或いは米大陸中部のパナマ運河を通過して日本に到着するとみられる。
グリーンピースはウェブサイト上に、混合酸化物の輸送は「危険で、信頼が置けず、必要がない」と発表。8年ぶりに日本への輸送となる今回は、積み込まれるプルトニウムの量が過去最大で、「225の核兵器を製造できる」といわれる。航海中にテロリストの手にかかれば、核兵器拡散のリスクが増す危険性も秘めている。
「人民網日本語版」2009年3月2日 |