日本で往年の中国系日本人歌手・胡美芳さん(本名・胡朝子)さんが7日0時28分、肺炎のため東京都墨田区の病院で亡くなった。告別式は13日午前11時、葬儀は夜6時に行われる。喪主は長男の西田真さん。「日本新華僑報網」が伝えた。
胡美芳さんは1926年に日本・和歌山県海南市で生まれた。父親が中国人、母親が日本人で、家庭は裕福ではなく、理髪店を経営していた。1941年に一家は日本から上海に移転。1943年に胡美芳さんは日本人が開いた北京芸術学校に入学して声楽と演技を学び始め、また有名なホールでの公演を行いレコードを何枚か出したが、反響は小さく、上海のスターの仲間入りは果たせなかった。
1952年に歌手になった胡美芳さんは、専門の訓練で鍛えた生来の声をより所に李香蘭や渡辺はま子の歌を歌い、「夜来香」や「何日君再来」をリバイバルヒットさせ有名になったた。また「上海帰りのリル」や「憲兵と幽霊」といった多くの映画に出演した。その後胡美芳さんはEMIの下で「女人心」など多くのレコードを発表、日本で数少ない初期の中国系日本人スターとなった。胡美芳さんは1974年にキリスト教信者になり、日本全国の協会や福祉施設で歌を披露して人気を集めた。
中日両国の国交回復後、胡美芳さんは1978年に中国・上海を親族訪問で訪れ、34年近く離れていた家族と再会した。胡美芳さんは2006年から病気で頻繁に入院するようになり、日本の芸能界を事実上引退していた。
「人民網日本語版」2009年11月11日