73年前、中国人に対しても数々の加害を重ねた旧日本帝国海軍の航空母艦「加賀」は、ミッドウェー海戦において米海軍に爆撃され、真っ二つになって大海に沈んだ。73年が経った今、旧日本海軍を受け継いだ日本海上自衛隊は、同じく「かが」と命名されたヘリコプター空母の進水を迎えた。日本側は両者の命名は無関係であるとしているが、日本で右翼が気勢を上げ、軍国主義が頭をもたげていると言われる今日、同名の軍艦の登場は、平和を願う人々に「日本よ、いったいどこに行く」との問いを発させずにはおかない。
報道によると、日本の防衛省は、海上自衛隊の艦艇の命名規則に基づき、護衛艦は「天象、気象、山岳、河川、地方」の名によって命名されると弁解している。つまり「かが」は、石川県の旧国名である「加賀の国」を命名の根拠としていると言うのである。注意すべきなのは、日本の海上自衛隊は、第2次大戦後の米国占領下で軍隊が解散された後、比較的徹底的な精算がなされた旧日本陸軍とは異なるということである。陸上自衛隊も多くの旧日本陸軍のメンバーを受け入れたが、一定程度の排除がなされた。しかし旧日本海軍は、陸軍と同様に血塗られた過去を持つにもかかわらず、1954年に設立された日本海上自衛隊のほとんどのメンバーはこの旧日本海軍の出身者であり、旧日本海軍の大量の「伝統」を踏襲した。命名規則のほかには、悪名高き旧日本帝国海軍の旭日軍旗も引き継がれている。
近年、日本は軍拡の歩みを加速し、旧日本海軍の艦名を引き継いだ新鋭の戦艦を次々と就役させている。古いものではイージス艦「こんごう」、新しいものでは今年初めに就役した「かが」の姉妹艦「いずも」が挙げられる。
戦前の「出雲」は、日本軍が中国侵略戦争の時期に初めて外に派遣した艦隊の旗艦である。この名が再びよみがえったことは、すぐに批判の声を呼んだ。