防災体験館ではどのように防災教育を行っているのだろうか。日本人は「遊びながら楽しく学ぶ」ことを基本原則とし、遊びながら防災を学ぶ。東京都千代田区にある東京消防庁の本署防災館は、日本の大型防災体験館の1つである。毎朝9時から午後5時まで6回、1時間に1回「防災ツアー」があり、解説員が観光客を各種の体験に案内し、観光客は予約して参加することができる。
「防災ツアー」では、シアターで地震・津波時の避難に関する3D映像を見た後、煙体験コーナーで火災時の避難を学び、台所を再現した地震体験コーナーで強い揺れを体験して地震時の避難を学ぶ。体験する観光客には「体験カード」が配られ、設備を体験するごとに記録され、最後にパソコンでテストを受け、点数に応じて「修了証」が授与される。大人も子供も防災館を楽しみ、防災を「食事や睡眠と同じ日常的なこと」にすることができる。
実は、日本国内には他にも変わった「地震体験館」がある。北は北海道から南は沖縄まで、全国に140カ所以上の「防災センター」や「防災館」があり、災害時の避難場所と救援物資の保管施設として使用されているだけでなく、普段は学習の場として役目を果たしている。
東京消防庁は東京都内に本署防災館、立川防災館、池袋防災館、消防博物館などを運営し、都内に多くの「防災センター」もある。これらの防災体験館は公共施設として政府の資金で運営されたり、民間が運営するものもあり、テーマに「地方の特徴」が見られる。沿岸部の施設は津波をテーマとし、山間地や地震帯は地震・土石流、大都市は総合防災・火災・公共場所での緊急事件などをテーマとしている。防災体験館は祝日を除き天候に関わらず開放される。防災体験館で団体ツアーや防災教育活動を行いたい場合、電話またはインターネットで予約することができる。多くの防災体験館が自身のホームページに予約情報を載せている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年7月28日