二つ目は、日本企業が積極的に「一帯一路」に加わろうとしたことが、日本政府の態度の変化を促したという点。「一帯一路」構想は2013年に提起されて以降、沿線国や国際社会の大きな反響を呼んだ。中国は常に開放的な姿勢を取り、第三国市場での協力推進に力を入れてきた。すでに参入している日本企業もあり、彼らは我先に「一帯一路」の波に乗ろうとしている。中日両国の企業同士が提携を求めることは客観的な現実と発展のニーズに基づくものといえよう。日本国内の市場が飽和状態にあるのに対し「一帯一路」は新たな市場を開拓しており、これは日本企業にとって大きな魅力となっている。なかでも、日本の大企業の「一帯一路」建設に対する積極的な態度は、日本政府の態度の変化をより促すものとなっている。
三つ目は、米国との関係による影響。トランプ米大統領が就任直後に環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からの離脱を正式に発表し、保護貿易主義を打ち出したことで、日本は「米国一辺倒」ではなく戦略的意図をアジアに置くべきことを意識するようになった。それは中国の台頭に対する安倍政権の認識に変化をもたらし、これまでの抑圧的な姿勢を徐々に協力の模索へと変化させた。
王泰平氏は、日本企業の「一帯一路」建設への積極的な参加は、中日関係に前向きな影響を与えるとの見方を示し、両国の経済関係と政治関係は互いに補完し、互いに促進するものだと指摘した。
「新華網日本語版」2018年6月30日