JETRO上海事務所の小栗道明首席代表がこのほど開催された輸入博覧会においてチャイナネットの独占インタビューに応じた。
中国市場の魅力とは
ビジネス環境の改善は、近年、中国政府が一生懸命取り組んでいることだと感じている。実際、10月31日に世界銀行が発表した「世界のビジネス環境のランキング」でも、昨年の78位から32位ランク上がり46位にまでなり、この数年でビジネス環境が大きく改善されていると感じた。
特に、その中でも行政の電子化、デジタル化により、行政手続きがより迅速に、効率的に行得るようになっている。これは日本企業にとって、中国でビジネスをする上で、非常に大きなメリットになっていると思う。加えて関税の引き下げや、通関の利便性や、最近特に重視されている知的財産の保護も、日本企業の関心が高く、これらにおいて引き続き着実に利便性が向上し、透明性が向上し、スピードがアップされるなどの形で進展していくことを期待している。この数年間、着実にこのような歩みがスピード感をもって進展していると感じる。
中日両国の今後の経済連携について
今回の安倍総理の訪中で、中国で関心を集めた一つに、日本がこれまで長く39年間供与してきたODA停止をするということがあった。これはやはり、日中関係がかつての「日本が援助を中国にする」という関係から、本当に対等な関係になったことを意味すると思う。そのような意味では、その対等の関係の中で、第三国市場で互いに協力していくこともまさに、その対等な関係の中での日中協力のあり方として、一つの典型的な例だと思う。私自身、実際に第三国市場に行き、中国企業を訪問し、彼らが日本との協力に対してどのような期待を持っているのか調査したこともあるが、やはり日本、中国それぞれに強みと弱みがあり、それらを互いに補いながら第三国で協力をしていくことの意義は大きいと思う。
加えて、まさしく国と国の対等な関係になっており、中国の近年のイノベーション力の向上により、日本企業と中国企業の実力もかなり近くなっていくと思う。そうした中で、まさしくイコールのパートナーとして、当然競争する部分もあるが、より協力できるものを互いに見つけていくという協調の時代に入った。日中関係は新時代に入り、協調の時代に入ったと言われるが、まさにビジネスにおいてもより協調して新しいビジネスを作っていき、世界に向けても日中が新しいビジネスを発信していく。それにより、世界をリードし、自由貿易をリードしていくという日中関係に発展していくことを期待している。