王岐山(おう きざん)国家副主席は日本政府の招待を受け、習近平国家主席の特使として東京で22日に行われた徳仁(なるひと)天皇の即位式に参列し、日本の友好訪問を行いました。
王副主席は安倍首相との会談で、日本が見舞われた強い台風による重大な死傷及び損失について同情と慰問の意を表した上で、「中日両国指導者が今年6月、新時代の需要に合致する中日関係の構築を推進することについて一連の重要な共通認識を形成し、両国関係が新たな発展チャンスを迎えた。双方は中日の4つの政治文書が確立した各種原則を守り、歴史や台湾などの問題を適切に処理することで、両国関係が平和 友好 協力の正常な軌道で引き続き前進 発展できるようにしなければならない」と指摘しました。
安倍首相は、「日中両国の経済貿易の実務協力は現在絶えず掘り下げられており、国際事業において肩を並べて対応している。アジア、ひいては世界の平和と繁栄に対して、重大な責任を背負っている。日本側は習近平国家主席の来春の国賓訪問に期待している。台湾などの敏感な問題を適切に処理し、中国側と共にトップダウンデザインを強化し、ハイレベル交流の流れを維持することを願う。美しく調和的な、未来志向の活力あふれる日中関係を建設するため共に努力したい」と表明しました。
日本国憲法によると、日本では「象徴天皇制」が成立しています。すなわち天皇は日本国、国民全体の精神的象徴であり、実際の政務を処理する職能を持たないということではありますが、天皇は中日の国民感情の発展、中日の文化的つながりの強化という面で重要な力を発揮しています。1992年には明仁天皇が訪中しました。日本の天皇の訪中はこれが初てで、文化的意義においても現実的な政治的意義においても深い影響を生みました。
先ほど終了した平成に、明仁(あきひと)天皇はさまざまな場で「歴史を鑑とする」「深く反省する」という表現を繰り返し取り上げました。今年8月15日の日本敗戦日の談話において、徳仁天皇は明仁天皇の意志と表現を全面的に踏襲しました。現状を見ると、徳仁天皇は歴史問題をめぐり、明仁天皇の路線を継承しています。徳仁天皇が日本の象徴として今後、引き続き東アジア地域の平和 安定及び友好交流を推進するため尽力するものと思います。
1990年に呉学謙副総理が明仁天皇の即位式に参列しました。今回の徳仁天皇の即位式には、1990年より高いランクの特使が参列しました。これは中日関係の好転を反映しており、また中国の今回の式典、中日関係に対する重視を示しました。当然ながら王副主席は今回の訪日前、インドネシアのジョコ大統領の2期目の就任式にも出席していましたが、これは中国の周辺関係に対する重視の度合いが全面的に向上したことを示しました。
話によると、徳仁天皇は人文、歴史、環境科学を専攻し、多くの面で明仁天皇の教えを受けました。中国を含む歴史文化、人文地理に深い造詣を持っています。始まったばかりの令和の時代に、中日関係が美しい未来を迎えることに心から期待します。