ウイルスは無情だが、人には情がある。感染症の流行は一時的なものだが、友情はいつまでも続く。
今回の新型肺炎の流行で、日本各界は積極的に中国を支援している。物資の援助に添えられた多くの昔の詩句は注目を集めた。
中国人は日本からの迅速な援助に感動し、両国が築いた歴史文化が放つ独特な輝きにもっと感動している。
先日、日本漢語水平考試(HSK)事務局は2万枚のマスクと赤外線体温計を湖北省に寄付した。物資のダンボールのラベルには「山川異域、風月同天」(山川域を異にすれども、風月は天を同じとす)の言葉が記されていた。これを見た無数の中国のネットユーザーが「人類が同じ空気を吸い、運命を共にする温かい言葉」だと感動した。
山川異域、風月同天
1300年前、仏教を崇敬する日本の長屋王は1000枚の袈裟を作り、唐の僧侶に贈った。袈裟には「山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁」(山川域を異にすれども、風月は天を同じとす、 諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ)の4句が刺繍されていた。
その後、鑑真はこの偈に感動し、日本に渡り仏教を広めることを決めた。