開会式では1824台のドローンが地球などを形作る空中パフォーマンスを披露した
感染拡大の中の励ましと団結
東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会に向けた世界の視線はおそらく複雑なものだろう。新型コロナウイルス感染症の流行以来、最初の世界的なスポーツ大会として成功を願う一方、日本、特に東京の感染症対策に気をもんだ。
7月23日、4回目の緊急事態宣言の発令中にもかかわらず、1年延期された東京五輪は世界の注目の中でついに幕を開けた。しかし、感染症という特殊な背景にあったからこそ、東京五輪はかつての大会と比べて特別な価値を持つものになった。
国連のグテーレス事務総長は、東京五輪の開会式に寄せたビデオメッセージで、「五輪精神は人間の最善なものを表し、新型コロナという困難にある私たちを鼓舞し一つにする」と述べた。その意味で、東京五輪は東京や日本のものだけではなく、五輪精神に賛同する全人類のものだ。その開催は人類が新型コロナに打ち勝つ意志と決意、能力を示した。
開会式で入場する中国選手団
北京冬季五輪の参考に
日本と中国で前後して開催される東京オリ・パラ大会と北京冬季五輪は、どれもグテーレス氏が言った「全世界の人たちを鼓舞し一つにする」使命を担いながら、同時に感染症による大きな圧力にも直面している。
東京五輪は北京冬季五輪に先駆けて開催されたため、感染症対策の下で展開された各種の措置は、北京冬季五輪にとって直接かつ現実的な参考としての意義を持つ。
中国の感染症対策は世界的に優れたものだが、感染症の世界的な流行の下で、五輪のような世界的なスポーツイベントをいかに安全かつ順調に開催できるかについては、まだ多くのことを学ばねばならない。東京五輪は私たちに「観察見本」を提供してくれた。
今回の中国代表団には、50人余りからなる北京冬季五輪組織委員会の視察団が含まれている。彼らは北京冬季五輪の組織や運営、管理などの各活動と各段階について最高の準備をするために、国際オリンピック委員会や東京五輪組織委員会、さらに北京冬季五輪の協力パートナーなどの各関係者と緊密に交流するだろう。東京五輪の成功経験であれ、不備・不十分な点であれ、北京冬季五輪にとっては分析・研究し、参考にする貴重な価値がある。