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japanese.china.org.cn |15. 05. 2025

日本で人気の中国料理 マーラータンが日本で流行中

タグ: 中国料理 ガチ中華 マーラータン 野菜
中国網日本語版  |  2025-05-15

文・写真=フリーライター 加藤佳美

世界では日本食がブームだが、日本では中国料理の人気が高い。日本人向けにアレンジされた「中華料理」だけでなく、本格的な「家常菜」(家庭料理)も「ガチ中華」として浸透しつつある。中国ではどこにでもあるが以前はあまり知られていなかった様々なグルメが、今は日本人に定着している。

中でも、最近流行しているのが「マーラータン」(麻辣湯)である。この料理は四川省発祥のスープ料理で、「麻」はしびれる辛さ、「辣」は辛いという意味で、主に唐辛子と山椒(花椒)が使われ、口がしびれるような辛さを楽しむことができる。自由に具材を選び、自分好みのスープを作ることができる点が最大の魅力と言える。野菜、肉、魚、豆腐、さらには特製の中華麺や春雨を入れるなど、組み合わせは無限大にある。

日本で流行した背景

マーラータンは、日本で数年前からじわじわと広まり始めた。それにはいくつかの要因が考えられる。

まず、健康志向の高まり。健康や美容に対する意識が高まり、スープ料理や新鮮な野菜を取り入れたマーラータンが注目を集めた。また、スパイシーな料理は体を温め、新陳代謝を促すとして、多くの人々に支持されている。

次に、SNSの影響。マーラータンの「映え写真」がSNSに多く投稿され、広まっていった。昨今、SNSの影響力は非常に大きい。様々な具材の組み合わせやスパイシーなスープの湯気はインパクトがあり、自然とシェアされやすく、流行を加速させた。

3つ目は、多様な食文化を受け入れる日本人の特性。日本人は海外から多様な食文化を取り入れ、独自に発展させてきた。そのため、マーラータンも日本人にすんなりと受け入れられたと考えられる。

マーラータンが全国に拡散

マーラータンは都市部を中心に全国に広まっている。筆者がこれほど流行する前に専門店を訪れた際、すでに行列ができていた。当時、店員はみな中国人、客もほぼ中国人だったが、今は日本人客も増えていることだろう。また、専門店だけでなく、最近では大手コンビニチェーンも冷凍のマーラータンを販売している。具材を選ぶ楽しみはないものの、冷凍食品なので1つ買っておくと便利である。

組み合わせが無限にあるマーラータンは飽きが来ないため、中国料理の1つとして日本人に定着し、ますます愛されていくだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年5月15日